朝日新聞デジタルアプリは新機能「記者フォロー」をリリースしました。この機能を利用すると、記事を通じて気になった記者をフォローし、新たな記事やイベントの出演情報などの活動を把握することができます。
https://digital.asahi.com/info/information/articles/SDI202406260003.html
記事本文下の「フォロー」ボタンを押すだけでその記事を書いた記者をフォローすることができます。また、「マイニュース」の「記者タイムライン」でフォロー中の記者の活動をタイムライン形式で確認できます。朝日新聞は「つながるジャーナリズム」を目指すとしています。
エンゲージメント強化 無料でニュースを見られない日がくる?
業界内ではエンゲージメント指標という言葉が定着しています。特にサブスクリプションをユーザーに提供するメディアは常にチェックしています。エンゲージメント指標とは単純なPV(閲覧数)やUU(閲覧者数)などの規模で記事を評価するのではなく、記事の質を評価する指標です。
例えば記事が最後まで読まれたかを表す読了数や、記事の保存ボタンのクリック数、滞在時間などがエンゲージメント指標です。単純なPVではなく、ユーザーの1訪問あたりのPV数がエンゲージメント指標です。
なぜエンゲージメント指標が重視されるのか。
これは端的にエンゲージメント指標が高いユーザーは有料購読者になりやすいから、です。
朝日新聞社が発表したフォロー機能もユーザーとエンゲージメントを高める一環です。業界内では先行してフォロー機能を付与している新聞社がいくつかあり、特段新しい機能ではありません。例えば西日本新聞社は2022年10月に記者のフォロー機能を同社のアプリに付与しています。https://www.nishinippon.co.jp/content/information/app_notice221020
昨今のメディア業界がなぜ広告収益から購読収入を強化しているのか。
背景にはサード・パーティ・クッキー停止による広告単価の減少があります。無料で記事を開放しPVを稼ぐことで広告収入を得るモデルは厳しい未来が待っている、というのが業界内の共通認識になりつつあります。
ひょっとしたらYahooやLINEといった無料で見ることができるニュースがなくなる日もそう遠くはないと思います。